【現地レポート⑲】シュートにアシストにと状況判断に長けたプレーでベスト8へとけん引した帝京長岡・赤澤翔心
2025年12月27日
「自分の最後のミスが結果にも響いたと思うので、誰よりも責任を感じています」
帝京長岡 (新潟②) の #7 赤澤翔心選手 (3 年) は、悔しさを滲ませながら試合を振り返りました。
「SoftBank ウインターカップ2025 令和 7 年度 第78回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の男子準々決勝、第 3 試合に登場した帝京長岡は、2 大会ぶりのウインターカップ優勝を目指す福岡第一 (福岡①) と対戦しました。
試合は、出だしから福岡第一に先行されましたが、帝京長岡は幾度となく離されそうになる場面でシュートをねじ込み、福岡第一に食らいついて行きます。第 3 クォーターを終えて 9 点のビハインドとなっても、第 4 クォーターには赤澤選手や #15 ジョベ パ マリック選手 (1 年) を起点に猛追。最後まで福岡第一を脅かしましたが、試合終了間際の攻撃のチャンスをものにできず、72-76 で力尽きました。
ベスト 4 入りはならなかったものの、インターハイに続いてのベスト 8。しかし、赤澤選手は「自分たちは日本一を目指してやってきたので、ベスト 8 という形になってしまい、今はとても悔しいです」と、肩を落としました。

その赤澤選手は押しも押されもせぬ帝京長岡のエースです。「インターハイでは自分が周りに声を掛けられなかったり、レイアップシュートだけだったりしたのですが、ウインターカップに向けてはアウトサイドも重点的にやり、周りへの対応なども練習してました」とインターハイ以降の取り組みを教えてくれました。
これに関しては「2 回戦や 3 回戦ではできていましたが、(準々決勝の) 大一番で発揮できていなかった」と赤澤選手は言います。
一方で、「夏はマリックとの合わせだけだったのですが、ガードの #5 佐藤汰頼選手 (3 年) もシュートが入るようになっていたので、アウトサイドの合わせも練習してウインターカップに臨みました」と、自らがシュートに行くことだけでなく、周りを生かすパスといった状況を見てのプレーに関しては手応えもあったようです。
「1、2 年生の頃は試合にもからめず、ずっと悔しい思いをしていたので、3 年になってエースという立場になって試合出られたことがまずうれしかったです。でも、その分責任もすごく感じ、自分がやらなきゃいけないという気持ちを持っていました。だけど、そういうときに汰頼やチームキャプテンの #4 清水天太選手が一緒に考えてくれたり、頼ってほしいと言ってくれたりしたので、自分の中ではその 2 人がいたからこそ、ここまで来られたと思っています」
3 年間を振り返りつつ、仲間への感謝の言葉を発した赤澤選手。結果だけを見れば、夏と同じベスト 8 かもしれませんが、冬に向けた努力や、その成果をプレーとしてコート上で発揮するなど、帝京長岡のエースは、確実に成長の跡を見せました。

「来年、悔しい気持ちを持ってもっと上を目指してくれると思います」と、赤澤選手たち 3 年生の思いは、1、2 年生と引き継がれていくでしょう。