SoftBank ウインターカップ2025 第78回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

【現地レポート⑥】名将が新たな挑戦…3回戦進出を決めた初出場の福井工業大学附属福井

2025年12月24日

 大会 2 日目、「SoftBank ウインターカップ2025 令和 7 年度 第78回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子 2 回戦が行われ、初出場の福井工業大学附属福井 (福井) が京都両洋 (京都) と対戦しました。

 試合は、福井工業大学附属福井が序盤からリードを奪う展開に。最終的には28得点、12リバウンドを奪った #4 小池昌鈴選手の活躍もあり、99-73 とハイスコアで勝利しました。

 福井工業大学附属福井の女子バスケットボール部は創部 2 年目。今年の夏はインターハイで初出場を果たすと、同大会ではベスト16に入りました。そのため、冬はベスト 8 を目標にしていると、キャプテンの小池選手は言います。

 さらに小池選手は「自分たちはディフェンスでリズムを作っていくので、全員でしっかりディフェンスを徹底して、そこから前に走ってブレイクというのをテーマにして臨んでいます」とも教えてくれました。

 その新進気鋭のチームを率いるのは林慎一郎コーチ。かつて足羽高校 (福井) で指揮を執り、全国大会 3 位に輝くなど、同校を全国の強豪校へと押し上げた指揮官です。また、U16女子日本代表ヘッドコーチをはじめ、長きにわたりアンダーカテゴリーのスタッフとしても世界で戦ってきました。

 林コーチは、「今のバスケットはコントロールバスケットが多いと思います。でも、高校生のレベルでは 1 対 1 の強さや速さなどでどこまで勝負できるか。もう一度そうしたことに挑戦したいと思っています。(スタイルは) 足羽時代と似ていますが、(今のチームは) 点数を80点取って、失点を60点に抑えるゲームをしたいと考えています」と、チームのプレースタイルについて説明しました。

 33年間指導してきた足羽とは異なり、福井工業大学附属福井は創部間もないチーム。「伝統がない分、足羽なら上級生が下級生に教えるということがありましたが、今は一つひとつ私が話をしていかないといけない。ですから、今の 2 年生とはだいぶいろいろな話をしました」と、林コーチはこれまでを振り返ります。

 また、コーチ歴の長い林コーチは時代の中での高校生の変化についても、「私たちも(選手の変化に) 合わせていかないといけないし、今の高校生たちが興味が湧くように勉強していかないといけない。心に火をつけるための勉強をして、チームを引き上げていきたいと思っています」とも思いを明かしました。

 林コーチにとっても新たな挑戦。ウインターカップに向けて選手には「こういう大舞台を楽しまなあかんぞ」と声をかけたそうです。

 福井工業大学附属福井は明日、3 回戦でインターハイ覇者である桜花学園 (愛知) と対戦します。昨年末に亡くなった桜花学園の井上眞一コーチは、林コーチにとって「たくさんお世話になりましたし、アンダーカテゴリー (のコーチ) のバトンをこちらは受け取った側」と、深いつながりのある指導者です。

 このタイミングでの対戦に、「井上先生が待っててくれていたのかなと。この 1 年の間に桜花学園に挑戦したかったので、勝ち負けは別として一生懸命戦いたいと思います」と、特別な一戦に向けての思いを語りました。

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